メジャーリーグで統計学を用いた新たな戦略にチャレンジした物語
「マネーボール」は2011年に公開されたブラッド・ピットが主演のメジャーリーグ(アメリカのプロ野球)の映画です。
メジャーリーグの弱小球団オークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンが、限られた予算で勝利するために統計分析を導入し、従来の常識を覆すチーム作りに挑む物語です。スカウトの直感に頼らずデータ重視で選手を集め、批判を浴びながらも連勝を重ねていきます。ビリーの挑戦は、野球のあり方を変える革新的な試みとして描かれています。
プロ野球を題材にした映画ですが、内容としては数々の困難を乗り越えながら大きなプロジェクトを成し遂げるビジネス的な文脈で描かれており、野球に詳しくない人でも楽しめるかと思います。
今回もこの映画で登場する一般的な日本人の英語力では、初見でまず理解が困難であろう英語表現を10個取り上げて解説していきます!
ちなみに、こちらの記事で映画やドラマを使った英語リスニング学習法について詳しく解説しています。
マネーボールに登場する英語表現を英語学習目線で独断と偏見で分類すると、
です。ビジネスで使われる表現の他、野球業界特有の用語がたくさん登場します。
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初見殺しの英語表現を徹底解説
それでは、マネーボールで使われている初見殺しの英語表現を10個、一個ずつ解説していきます!
a little hair on their ass
直訳で「尻の少しの毛」ですが、実は「男らしい、根性がある、成熟している」という意味があります。毛が生えるのは成熟していることの象徴であることから、このような意味になりました。セリフの役は不明ですが、序盤の回想シーン?のような場面で登場します。
eye-candy test
目の飴テスト?初見では理解が困難ですよね。スラングでeye candyは「目の保養」を指します。目に甘い、優しいというイメージですかね。つまり、eye-candy testで「見た目の良さを評価するテスト」という意味になります。見た目はいいけど中身は薄いという皮肉のニュアンスを含む場合があります。序盤のチームのマネージャー会議の中での選手の外見に関する中身のない会話の中で登場します。
give a rat’s ass
主人公のビリーと統計のプロで後にビリーの相方となるピーターが初めて話すシーンに登場します。またもやassが入る表現ですね(笑)直訳で「ネズミのassを与える」ですが、実際の意味としては「気にする、関心を払う」となります。これは謎ですよね!これは「ネズミの尻(=価値がほとんどないもの)でさえ与える」つまり「関心を払う」という風になるようです。難解ですね。
throw ~ under the bus
チームのスカウトであるグレイディとビリーが衝突する場面で登場します。バスの下に投げるとは何ともバイオレンスな表現です。意味としては、「仲間を犠牲にする、裏切る」という意味です。ニュアンス的に言いたいことは分かりますが、それにしてもストレートすぎる表現ですよね!
my hat’s off to ~
これは一見すると難しいですが、日本語でも同様の表現があるので分かればしっくりきます。答えは「~には脱帽だ」です。英語でも日本語でも同じような意味になるのは面白いですよね。帽子を脱ぐ=敬意を表すという文化間で共通の発想があるのでしょう。
uptown problems
uptownには上流・裕福な街というイメージがあります。従って、uptown problemsで「お金や生活に困っていない人だけが抱える悩み」つまり「ぜいたくな悩み」という意味になります。ビリーとビリーの娘の会話の中で登場します。
milk
milk(牛乳)は実は動詞としても使えるんですね。これは知っていないと分からないでしょう。mikeは牛の乳を絞り出して取るものというイメージから「(可能な限り)引き出す」という意味になります。ビリーとデイビットというベテラン選手との会話で登場します。
brain trust
終盤のナレーションの中で登場。「戦略チーム、参謀陣」という意味です。この言葉は 1930年代、フランクリン・ルーズベルト大統領の時代に有名になりました。ルーズベルトは「ニューディール政策」を進める際、大学教授や専門家を集めて助言を受けていました。その非公式アドバイザー集団が Brain Trust と呼ばれたのが起源です。
bean-counting
同じく終盤のナレーション内で登場します。豆を数える?そう、豆を数えるように、細かい数字ばかり気にする行為のことです。つまり「ケチケチした、数字至上主義の」という軽蔑的な意味になります。
take it in the teeth
itを歯の中に入れる?itが何か分からないけど、とりあえず痛そう!そんな想像通り「痛い目に遭う、厳しい批判を受ける」という意味です。これは初見殺しとは言えないかもしれません。終盤のビリーとボストンレッドソックスのオーナーとの会話で登場します。
新しいことをやってるビジネスマンにおすすめ
いかがでしたでしょうか?
今回は一見するとよく知られている単語が別の意味として使われていたり、イディオムとして特有の意味になる表現が比較的多かったです。
映画の内容としては、固定観念にとらわれないやり方、これまでにない新しいことを信念を持ってやり遂げることの難しさを描いています。ビジネスでもしばしばこれまで誰もやったことのない取り組みをやらなければならない立場に置かれるかと思います。そんな立場に置かれている人にとって勇気をもらえる作品になっています。
作品終盤にこんなセリフが登場します。The first guy through the wall he always gets bloody. 「革新的なことに挑戦する先駆者は批判を浴びる」 。これは日本語で言うと「出る杭は打たれる」ですかね。打たれながらも信念を突き通し突破した者だけが、成功するということを暗に意味していると思われます。
マネーボールはプロ野球の戦略を軸とした作品でビジネス的な表現も多いです。ビジネス英語の学習題材としておすすめです。
映画やドラマでリスニング力を鍛える方法をこちらの記事で紹介しています。




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