英会話でボトルネックになるのがリスニング
英語の学習分野でリスニングが一番苦手という人いませんか?僕は昔から苦手意識を持っていて今でも英会話をする上で結構苦労しています。
かなりの上級者でない限り、英会話をする上でのスキルの重要度はリスニング>スピーキングだと個人的に思うんですよね。なぜなら相手の言っていることが分からないと会話がそこで終わってしまうからです。スピーキングに関しては相手が言っていることさえ分かれば多少文法や単語が間違っていても、最低yes/no、いいか悪いかくらいは伝えられると思っています。もっと言うとスピーキングも大事ですが、リスニングがないとコミュニケーションが始まらないと経験的に感じています。
リスニング力を構成する要素
リスニング力を分解すると「各単語を区別して聞き取れているか」「英語表現を知っているか」「速さについていけているか」に分けられるかと思います。
これらはどれも重要で全てできないとリスニング力は伸ばせないでしょう。
- 各単語を区別して聞き取れているか
これは簡単に言うと発音の問題です。各単語の発音や単語が連続した際の特有の発音を知っていて、クリアに単語を聞き取れるかどうかが鍵となります。 - 英語表現を知っているか
そもそも単語やイディオムの存在とその意味を知っていないといくら発音を聞き取れても相手の言っていることが理解できません。地道にボキャブラリーを増やしていくというのもリスニング力を上げる上で大事です。 - 速さについていけるか
スピードの遅いスピーキングであれば聞き取れても、実際に会話をしている相手が皆遅い話し方という保証はないので、少なくとも平均的なスピードにはついていけるようにしておかないと会話になかなかついていけません。
映画・ドラマを教材にして効果的にリスニング力UP
これら三つのリスニング力要素を全て鍛えられるのが僕が実践している映画やドラマを教材とした学習です。なんだか楽しそうだと思いませんか?
もちろんただ内容を見て聞き流すというわけではありませんが、内容を楽しみながら学習できるので飽きにくいというメリットもあります!

え、楽しみながら学習できるなんて一石二鳥じゃん
この学習法がおすすめできる理由を一言で言うと、ネイティブが使う表現を適切なシチュエーションで適切な発音で現実的なスピードで会話するシーンが数多く出てきて、字幕付きかつ何回も巻き戻し可能なところにあります。
- ネイティブが使う英語表現
- 適切なシチュエーション(文脈)
- ネイティブの発音
- ネイティブの会話スピード
- 英語字幕付き
- 巻き戻し可能
映画やドラマを観ていると実に様々な英語表現が出てきます。これらの表現の多くは実際にネイティブが日常会話で使っているものです。しかも使うべきシーンの映像とセットで出てきます。これは単なる英語の教材とは一線を画す特徴です。一般的な教材では表現が実際に使われるシーンをイメージし辛いですし、頭に入りにくいですよね。そして、当然発音やスピードも生の会話と同等なので、分かりやすいベンチマークとなります。つまり映画やドラマの会話が聞き取れれば、実際の日常会話が聞き取れる可能性が高いです。
また英語の字幕によりセリフを正確に文字として確認することができます。従って、リスニング中、知らない表現をリアルタイムで文字として認識でき、すぐに意味や文法を調べることができるという特性を備えています。普段、実際の会話では、相手の言っていることを文字として起こすということはできません。聞き取りができていない部分が課題となるのですが、普段の会話ではその課題の答えが分からず仕舞いとなってしまいます。この課題を一つずつつぶしていくことでリスニング力が少しずつ上がっていきます。
さらにNetflixなどで映画やドラマを見る場合は巻き戻しをして、何度も同じ会話を聞くことが可能で、聞き取れなかった発音もしくは知らなかった表現を繰り返し聞くことができます。これも普段の実際の会話ではできないことで、録画や録音を使うことでしかできない手法となります。
実際にやってみて効果が出た学習方法
それでは具体的にどのように映画やドラマを使って学習していくか紹介します。僕はこの方法でリスニング力の3つの要素「各単語を区別して聞き取れているか」「英語表現を知っているか」「速さについていけているか」を伸ばせていると実感できており、以前より実際の英会話にて聞き取りができるようになりました。
学習方法のステップは次の通りです。
- 教材としたい映画/ドラマを決める
- 一セリフ字幕を見ずに聞く
- 英語字幕を確認
- 聞き取れていない場合、何回か巻き戻して聞く
- 知らない表現・文法は調べて覚える
- 次のセリフ以降も2〜5を繰り返す
これは多少根気のいる方法で映画/ドラマを見終えるのに普通の数倍かかります。ですが、あくまで勉強なのでそこはご理解ください。
各ステップについて詳しく見ていきましょう。
❶ 教材としたい映画/ドラマを決める
学習を継続するモチベーションを保つ意味ではこのステップは非常に重要です。
まずは興味のある作品、評判のいい作品を選びましょう。作品の内容が魅力的であれば次のセリフを聞きたいというモチベーションに繋がります。
その上で教材選びとしておすすめなのが、ジャンルによる選び方です。例えば、ビジネスのシーンで使う英語のリスニング力を中心に鍛えたいのであれば、ビジネス系のジャンルの作品。スラングを多く知りたい、聞き取れるようになりたいのであれば、ギャング系など。具体的にこういう場面が多く出てくる映画/ドラマを知りたいとChatGPTに聞くと教えてくれますよ!
そして、英語の字幕が付いているものを選んでください。全ての作品ではないですが、Netflixやアマゾンプライムビデオ(30日間無料体験あり)では英語字幕付きで視聴できます。僕はNetflixを使っています。

❷ 一セリフ字幕を見ずに聞く
文字通り一セリフずつ字幕を見ずに集中して聞いてください。
❸ 英語字幕を確認
❷で完璧に聞き取れて意味も理解できているのであれば❸〜❺はスキップして次のセリフに行ってください。
❷でセリフを聞いて、少しでも聞き取れなかったところ、理解できなかったところがあったら字幕を確認しましょう。
❹ 聞き取れていない場合、何回か巻き戻して聞く
字幕を見ればセリフの意味が理解できる場合、発音またはスピードの問題で聞き取りができなかったということになります。聞き取れるようになるまで、巻き戻し&再生を繰り返しましょう。この場合、僕は平均3〜4回は繰り返しています。何回聞いてもどうしても聞き取れない場合は、あまり執着せずスキップして次のセリフに行ってしまって大丈夫です。執着しすぎると飽きてきてしまいモチベーション低下に繋がります。継続していくことが大事です。
❺ 知らない表現・文法は調べて覚える
字幕を見てもセリフの意味が理解できない場合、セリフで使われている表現(単語、イディオム)や文法が理解できていないということになりますので、調べましょう。
僕の場合はセリフをそのまま打ち込み、文法的に解説するようにChatGPTに投げています。すると、文法と含まれている単語、イディオムを見やすくまとめて解説してくれます。

そして、知らなかった表現を覚えていくことが重要です。当たり前かもしれませんが、意外な程映画/ドラマで初めて知った表現は実際の会話でも使われています。僕もこの前学んだあの表現だ、という場面に普段よく遭遇します。
しかもこれらの表現に遭遇したときに作品のシーンが頭に浮かぶので、使用すべきシチュエーションが自然と頭に入って来やすいんですよね。
表現を覚えるおすすめの方法はオリジナルの単語帳です。僕はエクセルに新規で出会った表現を記録し、ChatGPTで自作したフラッシュカードで毎日反復練習し記憶定着に励んでいます。こちらの記事で詳しく紹介しています。
❻ 次のセリフ以降も❷〜❺を繰り返す
これらのステップを各セリフでひたすら繰り返していきます。合間合間での学習となると、例えば映画一本終えるのにも数週間かかったりしますが、継続あるのみです!
コツはコンテンツを楽しみながら継続する
今回紹介した映画/ドラマを教材としたリスニング学習法は、実践的な生の会話で使えるリスニング力を身に付けたいという人におすすめです。逆にTOEICやTOEFLのような形式的なテスト対策には向いていないので、この学習法ではなく一般的なリスニング学習をこなしていった方がいいです。
そして、映画やドラマのコンテンツを楽しみながら進められるというのがこの学習方法の良さであり、継続的な学習に促進する効果があります。話題となっていて気になっているもの、過去の名作など、ぜひ自分の興味がある作品を楽しみながら取り組んで、リスニングの苦手意識を克服していきましょう。リスニング力が向上することによって、普段の会話へ自信をもって臨むことができるようになりますよ!
ちなみに実践的なスピーキング力向上にはSpeakというアプリをおすすめしております。詳しくはこちらの記事で紹介しています!
また、オンライン英会話でスピーキング力、リスニング力両方を鍛えていくのは王道の英会話学習法です。こちらの記事でオンライン英会話の魅力について詳しく紹介しています!
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